板場だより vol.27〈 2015年5月17日 〉
いつもお読みいただきありがとうございます。
今回の板場だよりでは、こちらのお魚についてご紹介いたします。
このお魚はオニオコゼです。
先日ご予約いただいた特別コース用に入荷したものです。
わたくし、間近で活のオコゼを見たのは初めてでしたのでブヨっとした見た目に少しびっくりしてしまいました。
オニオコゼの名前に「鬼」とついているのは、オコゼ類の中でも、一番の悪相の持ち主だからと言われています。
また、英名は「デビル・スティンガー」といい、こちらも顔かたちの醜さからついた名前かと思われます。
体にはウロコがなく、皮がやわらかくてだぶついていて、背びれには16~18本のトゲがついています。
このトゲは、基部の毒腺につながっています。
トゲに刺されると毒の影響でひどく傷み、手も腫れてしまうので、活けの場合の取り扱いには注意をしなければなりません。
今回も板さんが手袋をつけてオコゼを下ろしていました。
オコゼは非常に美味しく、食べられる部分も少ないので、一般的には高級魚として扱われています。
刺身や唐揚げにして食べるのが定番ですが、丸仕立てのお吸い物にすることもあります。
※丸仕立て…スッポンを多めの酒と水で炊き、その煮汁を濾して、淡口しょうゆなどで味を調え吸い地にしたもの。 同様の仕立て方をしたものも丸仕立てと呼び、オコゼなどにも使われます。
今回の板場だよりではオコゼについてご紹介いたしました。
おばなではこのような特別な食材をふんだんに取り入れたお料理で構成された
料理長おまかせコース(12000円税別~)もご予約にてお承りしております。
お祝いのお席や特別な日などに是非ご利用くださいませ。