美食倶楽部 vol.6 荒木陶房を訪ねて…2〈 2014年4月1日 〉
前回 荒木陶房さんを訪ねて…をご紹介致しましたが、
今月は娘様 荒木桜子さんの工房である「色工房」をご紹介させていただきます。
陶房を出て、少し歩きますと作業されている皆さんの姿が見えるガラス工房が。
お邪魔するとまず目に留まったのが様々な色の着色剤。
こちらにもトルコブルーが。とっても綺麗ですね。
寒い所からこちらの室内に入ると温かくて丁度良い温度でしたが、
夏場は窯から離れた場所でも40℃を超えるそうです。
1000℃以上にもなる窯は近くで見ているだけで熱気が…
お話を伺うと、眼鏡にヒビが入る事もあるそうで大変な作業なのが分かります。
るつぼの中に棒(ボウトウ)をいれ、ガラスの塊を作り、
冷めると形が崩れるため、丁寧かつ素早く次の工程へ…。
職人さんの技と想いが一つ一つの形となっていきます。
目の前で繰り広げられる技に只々、驚きと感動の連続でした。
全て手づくりなので、もちろん1日で作れる数量も決まっていますし、
ひとつひとつにかける思いも違います。
今回、荒木陶芸さん、色工房さんとお邪魔しましたが器の持つ繊細さを知るには器を手に取るだけではなく、
実際に作られている所を見てこそもっと深く知ることができるのだと実感いたしました。
「器は料理のきもの」。美食を追求した料理人、北大路魯山人の言葉です。
料理に合わせて器を決めるだけでなく、器を前にして、料理考える。
器と料理が織りなす和の世界。これも日本料理の楽しみのひとつです。
そろそろ…おばなにも、新しい器が届く頃です。
皆様、おばなの会席をご期待、お楽しみくださいませ。
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