板場便り vol.19〈 2014年6月17日 〉
おばなの料理の中でも特に人気の「胡麻豆腐」。
「今月の献立には胡麻豆腐はありますか？」とよくお問い合わせ頂きます。
今月の板場便りは、お客様からのご要望もあり、胡麻豆腐が出来るまでをご紹介させて頂きます。
胡麻豆腐に欠かせない葛ですが、当店では吉野本葛を使用します。
吉野本葛と吉野葛との違いですが、
吉野本葛は「クズ」の根から取り出したでんぷん(葛でん粉）だけを原材料とし、寒水に晒して精製したもの、
吉野葛は葛でん粉を主原材料に用い、
従原材料としてさつま芋から自然工法により採取したでん粉(甘しょでん粉）を混合したものをいいます。
次に、みがき胡麻(胡麻の皮を剥いた白ごま)を使います。
みがき胡麻は炒らずにフードプロセッサーにかけ、
胡麻・水・わらび粉を入れ布でこします。
鍋に入れ火にかけ固まってきたら火を弱めてダマができないよう注意しながら練ります。
その時間、約1時間15分!
美味しくなるようじっくり時間をかけて練っていきます。
時間をかけて練ることにより、色つやがよくなり、弾力がでて一層美味しく仕上がります。
塩で味を調え・あたりが決まったら流し缶に流し、
氷水につけ冷やし固めます。
こうして仕上がった胡麻豆腐。
冷蔵庫に入れるとしまり固くなってしまいます。
その為、作りたてをお客様に召し上がって頂くよう、昼と夜の営業に分けて練っています。
夏はあっさり割醤油で、寒い時期は焼きたて胡麻豆腐に柚子味噌をつけて…。
なめらかな口当たりが好評のおばなの胡麻豆腐。
７月の会席コースにはこちらの胡麻豆腐がご賞味頂けます。
是非、一度お試しくださいませ。