板場便り vol.33〈 2015年12月24日 〉
今年も残りもあと2週間となりました。
当店のおせちもお蔭様で完売し、仕込みに嬉しい悲鳴を上げております。
一品一品真心こめて、おつくりするおせち。
今回の板場便りはおせちの仕込風景をご紹介させていただきます。
慈姑(くわい)
大きな芽が出ることから「めでたい」、芽が出る=出世を祈願
慈姑は、生産量日本一と言われる広島産を使用しています。
松笠に慈姑を飾り切りしていきます。
かなりの数をこなすので、大変な仕込みの一つでもあります。
芽は食べれるの?と、よく質問されるのですが、
せっかくの縁起ものの「くわいの芽」ですので、
ぜひお召し上がりいただきたいと思います。
こちらは蓮根。蓮根には穴がたくさん空いていて、その先が見通せるところから、
「将来の見通しが良くなりますように」という願いが込められているといわれています。
きんぴら用に花蓮根、そして、松笠慈姑ができあがりました。
たて塩水に浸し、炊きあげまで保存しておきます。
次に、蕪です。
こちらはサーモンの砧巻きにする予定。
丁寧に桂に剥いた蕪。
途中で切れないように薄く剥いた蕪はサーモンと共に砧巻きとしておせちに入ります。
砧とは、布を打って柔らかくするための木や石の台の事でその砧を打つ木槌をかたどって、
材料を順次年輪のように 巻いてつくった料理の事です
サーモンと紅白で縁起の良い色合いに仕立てます。
おせちの詰め込みは30日。スタッフ総出の作業です。
夜通しかけて作りあげた出来立てを、12月31日に皆様へお渡しさせて頂きます。
今年の大晦日は暖冬の影響で暖かくなるかもしれません。
涼しい場所に保管し、元旦に美味しくお召し上がり頂けますように。。。
どうぞ皆様良い年の瀬と初春をお迎え下さいませ。
本年のご愛顧にスタッフ一同心より感謝申し上げ、来る新年の皆様のご多幸を切にお祈り申し上げます。