板場便り vol.32〈 2015年11月10日 〉
一雨ごとに寒さも一段と増しますが、
店内では、七五三の祝い着を身に付けたお子供達の愛らしい姿を目にし、
温かい気持ちになれる季節でもあります。
一年が過ぎるのは早いものでもう11月も半ばです。
調理場では、おせちの仕込も着々と進んでおり年越しに一歩づつ突き進んでおります。
今月の板場便りは、仕込み真っ最中のデザートの様子をご紹介させて頂きます。
仕込中のデザートは【江戸柿】。
江戸柿というのは奈良県で作られている甲州百目という品種の柿で、
大型の不完全渋柿で釣鐘型の美しい形と鮮やかな朱色が特徴。
一個が350gから400gもある大きな柿です。
干し柿にしても食べる事ができますが、
生で美味しく召し上がっていただきたいので、渋抜き処理をします。
なりのまま、ヘタを焼酎につけてポリ袋で空気を吸いながら密封していきます。
物によりけりですが、
早い柿で1週間位で熟れるのもありますが
仕上がりまで、2~3週間程の時間がかかります。
渋抜きした柿はネットリとした粘り質で果汁が多く甘みも強く感じます。
当店で提供の際にはレモンを添えております。レモンとの相性がとても良い江戸柿。
是非ともご賞味いただきたい一品です。
もし、ご自宅で作られる場合は、冷凍庫に入れてシャーベットにしていただくと、
また違った食感で美味しくお召し上がりいただけます。
現在、仕込中ゆえ仕上がり次第こちらでご紹介させて頂きます。